今回から連載企画として野球臨研究ノートというものをやっていこうと思います。
野球臨とはベルーナドームで埼玉西武ライオンズをはじめとするのプロ野球の試合が開催される日における、西武池袋線・狭山線・新宿線・多摩湖線での臨時ダイヤの通称です。このうち池袋線(池袋~西所沢)・狭山線でのダイヤについてのみ取り上げます。
ちなみにタイトルの元ネタは長岡裕也六段著『長岡研究ノート』(マイナビ,2013年)です。自分も振り飛車編を持ってる片上大輔七段著『令和新手白書』(マイナビ出版,2019年)をもじった「野球臨新手白書」も考えたのですが、改正ダイヤで新しい列車や運用が出てくるとも限らないのでやめました*1。
今回は序章として野球臨について入る前の下準備として、2022年改正における西武池袋線の変更点に関して見ていきます。今回は新手白書ですね。
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序章 西武池袋線2022年3月改正の変更点
■目次
①(休日) 西武球場前行の減便
②(共通) 日中池袋優等0分発の崩壊
③(休日) 日中快速と清瀬行の復活
④(共通) 地下直減便と謎の準急石神井公園
⑤その他変更点
2022年3月12日に行われたダイヤ改正において、西武池袋線も変更点が多数ありました。このうち野球臨に大きく関わる下りの休日9時頃~17時頃と平日の日中~17時頃のダイヤを中心に見ていきます。日中は11時〜14時台のパターンダイヤのことを指しますが、駅により若干異なります(12時台のものを日中ダイヤの基準とする)。なお(休日)は休日ダイヤにおける変更点、(平日)は平日ダイヤにおける変更点、(共通)は平日・休日ともに変更のあった点についての記載となります。
①(休日)

まず野球臨関連として目立つのは池袋発狭山線直通の西武球場前行の減便です。
現行朝に3本運行されていた準急西武球場前行(旧4351レ、旧4353レ、旧4355レ)は所沢行へと短縮、もしくは小手指行へと行先変更が行われました。さらに池袋10時から13時台の42分発で運行されていた各駅停車西武球場前行は35分発に変更の上で石神井公園行に大幅に短縮されました。休日ダイヤにおける池袋発の定期の西武球場前行自体は15時台から21時台にかけて優等含めて12本改正後も存在します。しかし1軍公式戦やライブなどが開催されない日の朝から日中にかけては池袋線から1本で西武球場前に行くことは不可能になりました。
一方で平日は池袋発8:58の狭山線直通(旧5351レ)が小手指行(新5205レ)に変更になった一方で、池袋17:04発の清瀬行(旧5855レ)が西武球場前行(新5355レ)に延長されました。
②(共通)

2013年3月の副都心線と東横線直通開始に伴うダイヤ改正以来、日中の池袋駅では下1桁が0分に優等列車が発車していました。改正前時点で平日休日共に00分急行、10分準急、20分急行、30分特急、32分準急、40分準急、50分急行という時刻表。特急の前後に出る準急の時刻が変わった(32分(2013.3~)→27分(2016.3~)→32分(2019.3~)ものの、優等ではそれ以外の目立った変更は無く長らく0分発で10分おきに優等というダイヤが続いていました。しかし今改正ではこのダイヤが崩壊し、平日は00分急行、9分準急、20分急行、30分特急、31分準急、39分準急、50分急行。休日は9分準急、20分急行、30分特急、31分準急、37分準急、50分急行、58分快速と急行と特急以外は0分発では無くなり10分毎に優等という法則も崩れました。
③(休日)

休日ダイヤにて日中の地上下り快速と新木場からの清瀬行が設定されました。日中の快速と清瀬行は2013年3月改正以来となります。快速は日中00分発だった急行飯能行の格下げ、清瀬行は準急保谷行として運転されていたうち練馬毎時53分発、保谷05分着が各停格下げの上延長された形です。この列車は石神井公園~清瀬間は清瀬行の続行で快速が走る形となっております。
この快速と清瀬行の設定の背景には前述の池袋10時から13時台の毎時42発の各停西武球場前行の消滅があります。この各停はひばりヶ丘で池袋毎時00分発の急行と接続していました。しかし各停が消滅したことから急行がひばりヶ丘で各停と連絡できなくなったため、急行を快速に格下げすることで東久留米~秋津間の速達性も落とさないという策を取ったと考えられます。さらにこの各停は練馬で準急保谷行とも接続していました。しかしこちらも西武球場前行が無くなったことで練馬から中村橋~練馬高野台各駅間と練馬からひばりヶ丘以西の各駅間のアクセスも悪化します。快速は保谷に止まらないため終点の保谷で後続の快速に乗ることも困難です。以上のようなことから、練馬から飯能までの各駅間のアクセスも確保するために保谷行から清瀬行に延長も行ったと考えられます。
なお快速飯能行の折り返しは急行池袋行として運行されるため、写真のような上り快速池袋行は日中には存在しません。
④(共通)

2020年3月ダイヤ改正より有楽町線の増発に伴って、日中の有楽町線発着の西武線直通(石神井公園始発・終着)は毎時2本増えていました。しかし今改正より石神井公園始発・終着の有楽町線直通が再び2本減便されました。さらにこれに合わせて以下の変更が行われました。
・日中の新木場始発準急保谷行、小手指始発準急新木場行がそれぞれ各停格下げ(2020年3月改正以前に戻る)
・日中の元町中華街発各停保谷行は石神井公園行に短縮
・練馬日中毎時30分発の元町中華街発各停石神井公園行が32分に変更の上準急石神井公園行に格上げ
この準急に関しては、時刻表からは何故準急に格上げしたのか見えて来ない列車です。準急保谷行に関しては石神井公園で池袋からの急行と接続する関係で準急として運転されていましたが、この列車は石神井公園に先着しても接続列車はありません。さらにこの準急は練馬で池袋からの各停保谷行と接続(同発)しますが、この準急の石神井公園での後続乗り換えはこの各停保谷行。つまり練馬でも石神井公園でも同じ列車に乗り換えるということになります。またこの折り返しは各駅停車元町中華街行として運転されるため、日中上り準急元町中華街は存在しません。そのため中村橋~練馬高野台間は下りは日中9本/hで1本の減便となりますが、上りは10本/hで変更無しです。練馬から石神井公園で先着できるというメリットはありますが、実質練馬~石神井公園間は送り込み回送を営業運転していると言ってもよいかもしれません。
なお有楽町線分の2本増発と引き換えで行われた快速急行新桜台は通過ですが、今改正で2本。そのため新桜台は日中6本/hとなり上りで最大13分、下りで最大14分の空きが生じています。
⑤
その他気になった点
<共通>
・元町中華街発着快速急行(Fライナー)の一部が飯能から小手指発着へ短縮(既報)
・下り元町中華街発快速急行と池袋発準急の接続駅が練馬から石神井公園に変更。快速急行は練馬では池袋発各駅停車所沢行(休日の練馬日中毎時46分発のみ各停石神井公園行)と接続。
<平日>
・池袋17:25発快速飯能行(旧3101レ)が急行格上げの上小手指行に短縮(新2251レ)
・池袋17:35発準急小手指行(旧4217レ)が所沢行に短縮(新4319レ)
<休日>
・所沢日中毎時45分発の各停池袋行が廃止(石神井公園始発に区間大幅短縮)。それに伴い所沢始発の日中毎時52分発準急池袋行が44分発に変更。ひばりヶ丘で後続の急行、練馬で後続の快速急行元町中華街行と接続(抜かされる)。
次章 第1章 野球臨とは何物なのか
続きます
野球臨とはベルーナドームで埼玉西武ライオンズをはじめとするのプロ野球の試合が開催される日における、西武池袋線・狭山線・新宿線・多摩湖線での臨時ダイヤの通称です。このうち池袋線(池袋~西所沢)・狭山線でのダイヤについてのみ取り上げます。
ちなみにタイトルの元ネタは長岡裕也六段著『長岡研究ノート』(マイナビ,2013年)です。自分も振り飛車編を持ってる片上大輔七段著『令和新手白書』(マイナビ出版,2019年)をもじった「野球臨新手白書」も考えたのですが、改正ダイヤで新しい列車や運用が出てくるとも限らないのでやめました*1。
今回は序章として野球臨について入る前の下準備として、2022年改正における西武池袋線の変更点に関して見ていきます。今回は新手白書ですね。
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序章 西武池袋線2022年3月改正の変更点
2022/3/14更新
■目次
①(休日) 西武球場前行の減便
②(共通) 日中池袋優等0分発の崩壊
③(休日) 日中快速と清瀬行の復活
④(共通) 地下直減便と謎の準急石神井公園
⑤その他変更点
2022年3月12日に行われたダイヤ改正において、西武池袋線も変更点が多数ありました。このうち野球臨に大きく関わる下りの休日9時頃~17時頃と平日の日中~17時頃のダイヤを中心に見ていきます。日中は11時〜14時台のパターンダイヤのことを指しますが、駅により若干異なります(12時台のものを日中ダイヤの基準とする)。なお(休日)は休日ダイヤにおける変更点、(平日)は平日ダイヤにおける変更点、(共通)は平日・休日ともに変更のあった点についての記載となります。
①(休日)
西武球場前行の減便

まず野球臨関連として目立つのは池袋発狭山線直通の西武球場前行の減便です。
現行朝に3本運行されていた準急西武球場前行(旧4351レ、旧4353レ、旧4355レ)は所沢行へと短縮、もしくは小手指行へと行先変更が行われました。さらに池袋10時から13時台の42分発で運行されていた各駅停車西武球場前行は35分発に変更の上で石神井公園行に大幅に短縮されました。休日ダイヤにおける池袋発の定期の西武球場前行自体は15時台から21時台にかけて優等含めて12本改正後も存在します。しかし1軍公式戦やライブなどが開催されない日の朝から日中にかけては池袋線から1本で西武球場前に行くことは不可能になりました。
一方で平日は池袋発8:58の狭山線直通(旧5351レ)が小手指行(新5205レ)に変更になった一方で、池袋17:04発の清瀬行(旧5855レ)が西武球場前行(新5355レ)に延長されました。
②(共通)
日中池袋優等0分発の崩壊

2013年3月の副都心線と東横線直通開始に伴うダイヤ改正以来、日中の池袋駅では下1桁が0分に優等列車が発車していました。改正前時点で平日休日共に00分急行、10分準急、20分急行、30分特急、32分準急、40分準急、50分急行という時刻表。特急の前後に出る準急の時刻が変わった(32分(2013.3~)→27分(2016.3~)→32分(2019.3~)ものの、優等ではそれ以外の目立った変更は無く長らく0分発で10分おきに優等というダイヤが続いていました。しかし今改正ではこのダイヤが崩壊し、平日は00分急行、9分準急、20分急行、30分特急、31分準急、39分準急、50分急行。休日は9分準急、20分急行、30分特急、31分準急、37分準急、50分急行、58分快速と急行と特急以外は0分発では無くなり10分毎に優等という法則も崩れました。
③(休日)
日中快速と清瀬行の復活

休日ダイヤにて日中の地上下り快速と新木場からの清瀬行が設定されました。日中の快速と清瀬行は2013年3月改正以来となります。快速は日中00分発だった急行飯能行の格下げ、清瀬行は準急保谷行として運転されていたうち練馬毎時53分発、保谷05分着が各停格下げの上延長された形です。この列車は石神井公園~清瀬間は清瀬行の続行で快速が走る形となっております。
この快速と清瀬行の設定の背景には前述の池袋10時から13時台の毎時42発の各停西武球場前行の消滅があります。この各停はひばりヶ丘で池袋毎時00分発の急行と接続していました。しかし各停が消滅したことから急行がひばりヶ丘で各停と連絡できなくなったため、急行を快速に格下げすることで東久留米~秋津間の速達性も落とさないという策を取ったと考えられます。さらにこの各停は練馬で準急保谷行とも接続していました。しかしこちらも西武球場前行が無くなったことで練馬から中村橋~練馬高野台各駅間と練馬からひばりヶ丘以西の各駅間のアクセスも悪化します。快速は保谷に止まらないため終点の保谷で後続の快速に乗ることも困難です。以上のようなことから、練馬から飯能までの各駅間のアクセスも確保するために保谷行から清瀬行に延長も行ったと考えられます。
なお快速飯能行の折り返しは急行池袋行として運行されるため、写真のような上り快速池袋行は日中には存在しません。
④(共通)
地下直減便と謎の準急石神井公園

2020年3月ダイヤ改正より有楽町線の増発に伴って、日中の有楽町線発着の西武線直通(石神井公園始発・終着)は毎時2本増えていました。しかし今改正より石神井公園始発・終着の有楽町線直通が再び2本減便されました。さらにこれに合わせて以下の変更が行われました。
・日中の新木場始発準急保谷行、小手指始発準急新木場行がそれぞれ各停格下げ(2020年3月改正以前に戻る)
・日中の元町中華街発各停保谷行は石神井公園行に短縮
・練馬日中毎時30分発の元町中華街発各停石神井公園行が32分に変更の上準急石神井公園行に格上げ
この準急に関しては、時刻表からは何故準急に格上げしたのか見えて来ない列車です。準急保谷行に関しては石神井公園で池袋からの急行と接続する関係で準急として運転されていましたが、この列車は石神井公園に先着しても接続列車はありません。さらにこの準急は練馬で池袋からの各停保谷行と接続(同発)しますが、この準急の石神井公園での後続乗り換えはこの各停保谷行。つまり練馬でも石神井公園でも同じ列車に乗り換えるということになります。またこの折り返しは各駅停車元町中華街行として運転されるため、日中上り準急元町中華街は存在しません。そのため中村橋~練馬高野台間は下りは日中9本/hで1本の減便となりますが、上りは10本/hで変更無しです。練馬から石神井公園で先着できるというメリットはありますが、実質練馬~石神井公園間は送り込み回送を営業運転していると言ってもよいかもしれません。
なお有楽町線分の2本増発と引き換えで行われた快速急行新桜台は通過ですが、今改正で2本。そのため新桜台は日中6本/hとなり上りで最大13分、下りで最大14分の空きが生じています。
⑤
その他変更点
その他気になった点<共通>
・元町中華街発着快速急行(Fライナー)の一部が飯能から小手指発着へ短縮(既報)
・下り元町中華街発快速急行と池袋発準急の接続駅が練馬から石神井公園に変更。快速急行は練馬では池袋発各駅停車所沢行(休日の練馬日中毎時46分発のみ各停石神井公園行)と接続。
<平日>
・池袋17:25発快速飯能行(旧3101レ)が急行格上げの上小手指行に短縮(新2251レ)
・池袋17:35発準急小手指行(旧4217レ)が所沢行に短縮(新4319レ)
<休日>
・所沢日中毎時45分発の各停池袋行が廃止(石神井公園始発に区間大幅短縮)。それに伴い所沢始発の日中毎時52分発準急池袋行が44分発に変更。ひばりヶ丘で後続の急行、練馬で後続の快速急行元町中華街行と接続(抜かされる)。
次章 第1章 野球臨とは何物なのか
続きます
*1:いずれも段位は2022年3月時点